塾で働いていた経験を元に、小学生が塾に行くべき科目についてお伝えします。
昨今、十分な学力をつけようと思うと、学校教育だけでは足りないと言われています。
小学生でも塾に行く子は多いですね。
では我が家も…と考えたときに、塾で習うべき教科がわかりませんよね?
全教科がもちろんいいのでしょうけど予算があるし…本当に必要?と思うでしょう。
1教科しか選べないとすれば、小学生が塾で習うべき教科は、ずばり!算数です!!
算数は、わからなくなると取り戻すのが一番大変な科目だからです。
学校の授業についていけないから塾、では遅いかもしれません。
小学生が塾で習うべき教科は算数!
「小学生に塾は必要ない」
そのような考えの人もいるかと思いますし、そのようなお子さんももちろんいると思います。
しかし「わからなくなってから」勉強をし始めると、一番取り戻すのに時間がかかる教科は圧倒的に算数なんです。
理由は、算数(数学)は「縦につながる教科」だからです。
学校の授業についていけないから塾、では遅いかもしれません。
算数(数学)は過去の内容を理解していないと解けない
私は以前、塾で働いていたことがあります。
そして、たくさんの生徒の「わからない」を分析してきました。
たとえば中学3年生で「二次関数」の単元がわからないとします。
すると、ほとんどの場合が中学2年生で学習する「一次関数」が理解できていないのです。
その中の何割かの生徒は、さらに中学1年生の「比例反比例」まで遡ります。
そしてひどい場合は、小学3年生の「分数」まで遡って学習する必要があるのです。
このように算数(数学)の場合は、一度わからなくなると過去内容の理解まで戻らなければいけない単元がほとんどです。
復習しているうちに進んでしまう
では戻ればいいのでは?
そう思いますよね。
しかし、考えてみてください。
「今習っている単元」がわからないのです。
過去内容に戻って復習をしている間に、学校内容もどんどん前に進んでいきます。
過去内容を理解した!と思った段階で「今習っている内容」はもっとわからなくなってしまいます。
今習っている内容も学習しながら、落としている過去内容をひろうのはかなり時間がかかります。
だから算数の段階から「今習っている単元を理解する」ということがとても重要なのです。
夏期講習や冬期講習で「過去内容の復習」にお金がかかるのは、このような理由なのですね。
家庭で復習できるならいいけど…
しかし、毎日、帰ってくる子供に今日の算数の内容を聞いて理解したかチェックして、理解できていなければ教えるということは忙しいママには難しいですよね。
「わからないから塾に通う」のではなく「わからないを作らないため塾に通う」という考え方を持った方がいいかもしれません。
積み重ねという意味で考えると国語ももちろん重要なのですが、1教科しか選べないとなれば算数、と私は思います。
学校の授業についていけないなら国語が必要かも!
小学生から塾に通うとすれば「まず算数」という点は伝わったかと思います。
では、少しお金に余裕が出てきたとか、もう1教科通わせようかな?と思った場合は、どの教科がいいのでしょうか?
それは「国語」です。
私の個人的意見ですが、国語は算数に次いで重要な教科です。
国語ができないと問題文の意味がわからない
「読解能力」と聞くと「国語の読解問題」だけを思い浮かべそうなものですよね。
しかし読解能力がなければ、他の教科でも「問題文の意味がわからない」という問題が起きます。
また、早く読む能力がなければ、問題を解くスピードも落ちるのです。
算数は「縦につながる」という点で重要でした。
国語は「他の教科につながる」という点で、重要な教科になるのです。
どうしても苦手なら英語でも
ただ、子供がとても苦手そうにしているのであれば「英語」を勉強してもいいかもしれません。
現在、小学3年生から英語を習います。
学校によっては、1~2年生から取り入れているところもあります。
子供が低学年であるほど、英語へのハードルは低くなります。
英語が中学生からスタートだった時代の子供たちと比べ、現在の小学生は外国人に話しかけられても割と平気そうです。
(話せるかは別として)
ただ、現在の小学校での英語内容は「英会話」的な要素が強いです。
そのため、現段階での英語学習は、小学生のうちは学校に任せてもいいのかな?と私は思います。
大学受験を見据えると国語・英語・数学は重要科目
大学受験を見据えた時に、現段階で大きな点数を占めるのは国語・英語・数学です。
(もちろん大学や学部学科によって異なりますが…)
言語系の教科は、修得に時間がかかります。
小学生からコツコツと取り組むことが大事です。
高校生から急に難易度が爆上がりした国語と英語の勉強を、高校生からするのはナンセンスです。
早めに取り組めるのであれば、国語や英語にも早く取り組ませてあげましょう。
苦手かどうかの判断はテストで
また、苦手かどうか判断する基準として小学校のテストがあります。
「80点くらい取れているから大丈夫」と思わないでください。
小学校レベルのテストでは「100点が当然。たまにミスをして95点」の意識を持ちましょう。
80点は、十分苦手教科と考えてOKです。
まとめ
お受験を考えている・考えていない、苦手教科がある・ないで塾に通う教科は変わってくると思います。
ただし「今、苦手なところがないから塾は必要ない」と考えるのは危険です。
小学生から、何かしら塾に通わせたいがまだ教科で迷っている場合は、まずは算数から通わせて様子を見てみたらいかがでしょうか。
また、「塾はお金がかかるし…」と思うかもしれません。
しかし、「わからない」が多くなって、復習内容が多くなれば多くなるほど塾代はかかります。
そういう点でも「わからない」をつぶすために、早めの通塾が必要かもしれませんね。
ただし、勉強をさせることが「親のエゴ」にならないようにだけ、気をつけたいところ。
ある程度、親の先導は必要ですが、子供の意思も尊重してあげましょう。