この記事では、絵本の短いストーリーの作り方や例をご紹介します。
手作り絵本のストーリーのネタは、身近な出来事から探して話を広げるのがおすすめです。
結末を決めてからストーリーを考えると、話が作りやすいかもしれません。
タイトルを決める際には、キーワードを見つけたり、印象的なセリフなどを活用してみるといいでしょう。
子供や孫へのプレゼントや自由研究、中学生の家庭科の宿題などに、手作り絵本キットを使ってもいいですね。
ちなみに、できた作品は、文章だけでもコンテストに出すことができますよ。
絵本の短いストーリーを手作り!ネタのアイデア
絵本は、自分の子供や孫などに作りたい人もいれば、学校の課題で作らないといけない人もいると思います。
短いストーリーといっても、いきなり作るのは少し難しいですよね。
そんな時は、身近なところからネタのアイデアを持ってくると良いですよ。
例えば「お買い物に出かけたら猫を見つけた」という場面から、お話を広げることができます。
猫を追いかけていたら新しい出会いがあった、というお話でも良いですし、不思議な世界にたどり着くというのも面白そうですね。
日常生活で起こっていることの延長線上に、妄想や空想をふくらませてみると、面白いアイデアがどんどん出てきますよ。
どのような人を登場させたいかなども、アイデアとして書き出してみましょう。
内容は起承転結じゃなくてもOK
アイデアをたくさん出して整理し、出てきたもので起承転結を構成してみると、きちんとしたストーリーができ上がりますね。
起承転結は、小学校でも習う文章の構成法です。
まずお話の始まり
↓
その続き
↓
ハプニングなどが起こり
↓
結果こうなった
みたいな感じですね。
でも、当てはめようとするとうまくいかないこともありますよね。
初めから順を追って作っていくと、オチを考えるのが難しくなってしまうこともしばしば。
そのため、初めてお話を作る場合は「どのような終わりにしたいか」を先に考えてから、ストーリーを組み立てるとやりやすいかもしれません。
今回、私も先に終わりを考えてから内容を考えました。
大まかに、お話の雰囲気を決めておくのもオススメです。
ドキドキハラハラする感じが良いのか、ふわふわほんわかするような感じが良いのか、シュールで面白い感じにしたいのかなどなど。
どのような雰囲気にするのかを考えてみると、自然とどのようなお話にするかの方向性が決まってきますよ。
絵本の短いストーリーの例
私は、身近な洗濯機のお話を考えてみました。
主人公はクルちゃんという女の子で、短いストーリーにしてみました。
ひらがなで書くと読みにくいので、ここでは漢字にしています。
クルちゃんは、くるくる回っているものが大好きな女の子。
今日は、くるくる回る洗濯機をながめています。
夢中になって眺めていたクルちゃんは、くるくるくるくる洗濯機に吸い込まれてしまいました。
気がつくと、そこは洗濯機の中でした。
洗濯機の中には小人さんが何人もいて、みんなで協力して洗濯物を洗っていました。
クルちゃんは小人さんのお手伝いをします。
くるくるくるくる。
お洋服を転がすと、綺麗になっていくのが楽しいクルちゃん。
お洋服がきれいになると、小人さん達はお家に帰る準備を始めます。
「クルちゃんもそろそろお家に帰らなきゃいけない時間だよ」
小人さんにそう言われてクルちゃんが気がつくと、洗濯機の前に座っていました。
洗濯機はくるくるしていません。
お母さんがやってきて、
「あら、眠っていたの?お洗濯が終わったから、クルちゃん干すの手伝ってくれる?」
と聞きました。
クルちゃんは元気に「うん!」と返事をしました。
いかがでしょうか。
私は子供の頃、洗濯機を眺めているのが好きでした。
そのため、洗濯機を題材に作ってみました。
起承転結に当てはめて作るのが苦手なので「夢の中の世界だった」という終わり方を先に考えて、お話を構成してみました。
身近にあるものから話を広げてみると、思っていたより簡単に作ることができますよ。
乳幼児や幼児向けには、難しい言い回しになっていないか、何度か読み直してチェックしましょう。
自作絵本のタイトルの決め方
絵本のタイトルを決めるときには、キーワードを見つけたり、文中の印象的なセリフや文を活用するのがオススメです。
キーワードには、登場人物の名前や出てくる物などが良いでしょう。
早速、先ほどの例に挙げたストーリーのタイトルを決めてみます。
キーワードには、クルちゃん、小人さん(達)、お母さん、くるくる、洗濯機などが挙げられます。
クルちゃんは「くるくる回るものが好き」という設定でした。
そのため、洗濯機以外にもくるくる回るものでお話を作れば、シリーズ作品にすることができます。
「クルちゃんと〇〇」というようなタイトルにすると、シリーズにした時に統一感が出ますね。
今回のお話なら「クルちゃんとせんたくき」。
他には「せんたくきの中のせかい」なども良さそうです。
また、タイトルの決め方として、簡潔にどのような話かがわかるタイトルにするのも良いですね。
例えば、有名な「エルマーのぼうけん」。
この絵本はその名の通り、エルマーの冒険の旅について描いたお話です。
このように、お話の内容を要約して短いキャッチフレーズを作ると、タイトルにぴったりなものが思い浮かぶかもしれません。
絵本のストーリーだけで応募できるコンテスト
作った絵本を、コンテストに出して見ませんか?
私も調べてみて初めて知ったのですが、世の中には様々な絵本のコンテストがあるんですね。
中には、絵を描くのが苦手な方でも、文章のみで応募できるコンテストがありました。
一般的に、絵本を手作りする際には以下のような作業が必要です。
- ストーリーを考える
- タイトルを考える
- 挿絵を作る
- 表紙を作る
- 製本
かなりの作業量ですよね。
文章も作って、絵も描いて、本の綴じ方まで考えるとなるとかなり大変です。
こだわりのある方は、製本まで手間をかけて作りますが、初心者だとストーリを考えるだけでも精一杯。
しかし、絵本を作るときは、全てを自分でできなくても良いんです!
自分はストーリーを作るのに力を入れて、挿絵や表紙は、絵が得意な知り合いに頼むのも全然OK。
実際に出版されている絵本は、ストーリーと絵は別々に作られていることが多いです。
コンテストにもストーリーだけで応募できるところが沢山ありますよ。
絵本は、何世代にもわたって読み継がれるものですよね。
絵本を通してこんな気持ちになってほしいな、こんなことを伝えたいなという思いがある方は、コンテストに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。
えほん大賞 文芸社出版
こちらのコンテストでは、ストーリー部門というところで絵本化を想定した文章作品の募集をしています。
第24回えほん大賞は、2023年4月20日締め切りです。
応募資格は一切不問なので、誰でも挑戦することができますよ。
大賞を取れば、書籍化され出版することもできます。
参考に、受賞作品を読んでみるのもいいですね。
絵本テキスト大賞 童心社
こちらは童心社が主催しているコンテストです。
第16回絵本テキスト大賞は、2023年6月末日締め切りです。
15歳以上の方が応募できるコンテストです。
大賞に選ばれると、著名な画家さんの絵をつけてもらって絵本になります。
こちらも、受賞作品を数点ピックアップするので参考にしてください。
出版社のコンテスト以外にも、企業が開催しているコンテストもありました。
タリーズ ピクチャーブックアワード
タリーズコーヒーが主催しているコンテストです。
※第19回タリーズ ピクチャーブックアワード応募受付は終了しています
ストーリー部門で、絵本のストーリーのみを応募することができます。
誰でも挑戦することができますよ。
こちらも、受賞作品にはイラストレーターの方が絵をつけてくれます。
タリーズピクチャーブックアワード絵本大賞受賞作品(honto公式サイト)
タリーズ ピクチャーブックアワード2022(Tully’s公式サイト)
完成した絵本は、タリーズコーヒー店舗での販売の他、児童養護施設やこども病院などに寄贈されます。
一部書店では取り扱っているかもしれません。
まとめ
絵本の短いストーリーを自作する時の、ネタのアイデアや内容の例、タイトルの決め方などをご紹介しました。
子供の頃に好きだったことを思いだしたり、日々の些細なできごとを拾うと、簡単にネタが見つかる気がしませんか?
内容も難しく考えなくてOK。
私の例も参考に、自由な物語を作ってみてくださいね。
できた作品は、文章だけでもコンテストに出すことができますよ。